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俺自身の性体験談ではなく、目撃談的なやつです。
小六のとき、俺は友人達と近所の林の中に秘密基地を作って遊んでいた。木の棒や拾った廃材を使って簡単な小屋を作り、その中にビニールシートを敷いてダンボールの机を置いただけの代物だった。
そこで毎日、日が暮れるまでゲームをしたり漫画を読んだりして遊んでいた。当時の俺たちは「秘密基地」と呼ぶのは子供っぽくてダサいと思っていて、その場所を『アジト』と呼んでいた。
そのアジト(笑)に出入りするメンバーは俺を入れて七人。全員同級生で、うち三人が女の子だった。
その中の一人が、当時俺が片思いしていた奈緒ちゃんという子だ。
彼女は活発でスポーツ万能な女の子で、クラスの男子の中でも人気がある方だったと思う。
アジトのおかげで好きな女の子と一緒に遊ぶことができて、当時の俺はすごく幸せを感じていた。
しかしある日、そんな幸せな日々が一変する衝撃的な出来事が起こった。
ある日の放課後、風が強く吹く日だった。
「今日アジトくるやついる?俺行くけど」
友人の一人、隆司がみんなにそう聞いた。
「あー今日はパスかな。ちょっと用事あるし」と女子の一人が言った。
「俺も今日は無理―」
他のメンバーもそれぞれ予定があるようだった。
俺は特に用がなかったけれど、みんなが行かないというので俺も断った。
「なんだ、誰も来ないなら俺もやめとくわ」そう言って隆司も行くのをやめる様子だった。
俺は帰宅し、部屋でゲームをしていると外の風がだんだん強くなってきた。
窓がガタガタ鳴り出し、木々が大きく揺れているのが分かった。
(やばい。アジトが壊れちゃうじゃん!)
俺はアジトの様子が気になって気がついたら家を飛び出していた。風の勢いは凄まじく、台風でも来たのかと思ったほどだ。
道に出ると向かい風が吹いていて、歩くたびに顔に砂埃が飛んできた。
やっとのことで目的地に到着すると、その頃には風も吹き止み、静かないつもの雑木林に戻っていた。
アジトも何事もなかったかのように健在だった。
ホッとした気持ちでアジトに近づくと、中から女の子の声が聞こえた気がした。
(あれ?今日は誰もいないはずじゃ?)
不審に思いながら恐る恐るダンボールの壁の隙間から覗くと、そこには信じられない光景があった。
なんと奈緒ちゃんと隆司がセックスをしている最中だった。
二人は下半身だけ裸になり、正常位の体勢で激しく交わっていた。
「あっ!あんっ!!たっくん……きもちいい!」
俺の知らない彼女のあられもない姿。
普段の活発な彼女からは想像もできないほどエッチな声で喘いでいた。その表情は恍惚に満ちていて、とても気持ちよさそうだった。
このときの俺の心境は今でもはっきりと覚えている。
恐かった。二人が付き合っていることも知らなかったし、性行為というものを初めて見た。世界の裏側でも覗いてしまったような恐怖感を覚えた。
それと同時に興奮もしていた。今まで味わったことのない不思議な感情だった。身体がガタガタ震えだし、自分の心臓の音がバクバクと聞こえてくるのがわかった。
それでも二人から目をそらすことができなかった。まるで時が止まったようにその光景を見つめていた。
しばらくすると絶頂を迎えたのか、二人の動きが止まる。
隆司は奈緒ちゃんの膣からペニスを抜くとコンドームを抜きティッシュで拭き始めた。
奈緒ちゃんは足を大きく開いたまま横になって息を整えていた。
角度的に奈緒ちゃんの性器は見えなかったが、陰毛に覆われた土手の部分だけが丸見えになっていた。
「いっぱい出た?見せてー?」と奈緒ちゃんが言う。
すると隆司は彼女に見せつけるようにゴムをぶらぶらさせて見せた。
それから二人はキスをしながらお互いの身体を触り合っていた。
俺はダッシュでその場を離れると家に帰って布団に入った。
その日は何も手につかず、夕飯時に母から「どうした?熱でもあるの?顔赤いよ」と言われるまでずっとボーっとしていた。
翌日学校に行くと隆司と奈緒ちゃんはいつもと変わらない様子で話をしていた。
昨日のあれは夢だったんじゃないかと思いたかったが、現実だということはすぐに分かった。
その日の放課後、隆司はみんなを集めて照れくさそうに言った。
「俺と奈緒、付き合う事になった」
それを聞いたとき、心臓がドクンと跳ね上がったのを感じた。そして昨日の光景がフラッシュバックした。俺はショックのあまり血の気が引いた。足元がふらついて倒れそうになった。そんな俺に気づかずに他の奴らは騒ぎ立てた。
「マジかよ!いつから!?」とか「なんで黙ってたんだよ!」など色々質問攻めにされていた。
俺はその場で立っていることができずに教室を出てトイレに向かった。個室に入り思いっきり泣いた。
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