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父の兄、つまり僕(真司)から見れば伯父に、英里という娘がいた。
僕より四歳年上で、どちらもひとりっ子だったから姉弟のように仲が良かった。
夏休みや冬休みといった長期休暇には必ずお互いの家に何泊かしていた。
とはいえ、英理姉ちゃんが中学になって高校にもなると、だんだんとその機会も減っていき、
正月の挨拶回りのときに顔を合わせる程度になっていた。
「あけましておめでとうございます、真ちゃん」
振袖を着て澄ました顔でそういう英理ちゃんは、切れ長の目が涼しげな美人さんになっていて、すごく大人に見えて、なんだか寂しい気分になったものだ。
僕が中学二年の夏、母が体調を崩して入院することになった。折悪しく父も仕事で出張しており、僕はしばらく伯父の家へ預けられることになったのだ。
夏休みなので学校もなく、三日に一回くらい母の見舞いにいく以外は、やらなければならないことは宿題くらいしかない。
高校三年生になっていた英理ちゃんは来年受験ということで毎日夏期講習に出ていて、ほとんど顔を合わすこともなかった。
ある日、母の見舞いから帰ってくると、家には誰もいなかった。伯父は会社、伯母も用事で夜まで帰ってこないというのは聞いていた。
炎天下のなかを駅から歩いてきたので汗びっしょりだったのでシャワーを浴びた。
すると、いきなり浴室のドアが開いた。
驚いて振り返ると、英理ちゃんが顔を覗かせている。
「わッ、英理ちゃん! ど、どうしたの」
「あ、ゴメン。今日はお母さんが夜まで帰ってこないし、真ちゃんの夜ご飯とか任されてるんだ」
「そ、そんな……適当にコンビニで済ませたっていいんだし、英理ちゃんも夏期講習で忙しいのに……」
「まあ一日くらいなんてことないよ」
話しながら、早く出てってくれないかなと思っていた、なんせこっちは全裸なんだし。
「あー、わたしも汗びっしょり、シャワー浴びようかな」
言葉通り、英理ちゃんは浴室へ入ってきた、当然裸でタオルで隠そうともしていなかった。
「え? ち、ちょっと!」
「なあに恥ずかしがってんの、昔はよく一緒に入ったでしょ?」
そりゃそのときは小学生だったからね……。
英理ちゃんの裸はすごく綺麗だった。高校では陸上をやっていたので、とても引き締まっていて肉体美がすごい。おっぱいもそんなに大きくないけど形は綺麗だ。体毛は薄く整っていた。
体を洗ってあげるよというので背中だけかと思ったら、こちらを向けという。
抵抗したが、強引に英理ちゃんの方を向かされてしまった。
健康な思春期男子として当然ペニスはギンギンになってた。
「やっぱり勃つんだー……真ちゃんのこといつまでもちっちゃな子供のままだと思ってたよ」
英理ちゃんの手が伸びてくる。ピリッとした痛みが走った。
「おちんちんの皮は剥いて洗っておかなきゃダメだよ」
英理ちゃんは揶揄うようにいうと、石鹸でにゅるにゅると扱くように洗った。
「ああ、だめだよ!」
僕はあっという間に射精してしまった。
「うわあ、出た出た、すっごい」
オナニーはもう覚えていたけど、いままでよりとんでもない量が出て、英理ちゃんの手や胸を汚した。
射精後もいっこうに萎える気配のないペニスに、英理ちゃんは躊躇いもせずにキスをし、口に含んだ。
「あ……英理ちゃん!」
熱い軟体動物に包み込まれたような恐ろしい快感に僕は身震いした。
ぬるぬると動く舌の刺激に、二度目の射精はすぐ訪れた。
「んー、やっぱ飲み込むのは無理だ、ごめんね」
英理ちゃんは、ペッと精液を吐き出していたけど、謝ることなんてないだろうに……むしろあっさり口の中にぶちまけてしまって謝らなきゃいけないのは僕の方だ。
それから英理ちゃんのベッドの上で、僕はいろんなことを教えてもらった。
「ちょっと恥ずかしいけど、これがおまんこだよ、どう?」
と、指で広げて見せられた時は、ちょっとグロいかもと思ったけど、同時に美しさと淫靡さを感じた。実際、英理ちゃんのそれはピンク色でとても綺麗だった。クリトリスや大陰唇、小陰唇に言われるままにキスをし、舌を這わせた。ぬるぬるしたしょっぱい液は美味しいものじゃなかったけど、英理ちゃんのおまんこから出てきたものだと思うと嫌悪感はなかった。
舌を絡める激しいキスをし、「赤ちゃんみたい」といわれながらおっぱいに吸い付き、「立派に剥けたね」と言われながらペニスを扱かれた。お互いの股間を舐め合っていると、「そろそろ挿れようか」と、英理ちゃんは言った。
仰向けになって足を開いた英理ちゃんに重なるようにのしかかった。
彼女の手が僕の勃起ペニスを軽く握り誘導してくれる。ぬちょ、と先端が柔らかいものに触れた。
「ここだよ、うん、そのままおいで」
ぬるう、と熱いものに包まれた。熱いスライムみたいなものに吸収されていくみたいだ。
僕は本能的に腰を振っていた。
「あッあッあッあッ」と、英理ちゃんは苦しそうな声をあげた。
ざわざわっと肉襞が蠢動する刺激にたまらず、
「え、英理ちゃん、出るよ!」
と、半泣きで告げると、僕は英理ちゃんの体内に思う存分射精していた。
頭が冷えると、妊娠のことが気になったが、低用量ピルを飲んでいるので大丈夫という。
生理が重いので、受験勉強の妨げにならないように服用しているんだと。
でも絶対大丈夫ってことはないよなあ、と思いながらも性欲には勝てず、
その後も何度も英理ちゃんに指導されながらバックや騎乗位、立ったままとか色んな体位で繋がり、ふたりともヘトヘトになったときは外は薄暗くなっていた。
その日から伯父伯母の目を盗んで、毎晩声を殺して僕らはセックスに耽った。
そして、母が無事退院して家に戻る朝、僕らは軽くキスをして別れた。
その後、遠方の大学へ進学した英理ちゃんとは一度も会っていない。
何度か電話で話したことはあったけど、体を合わせたのはそのときだけだ。
なぜ英理ちゃんはただのいとこでしかなかった僕と体の関係を持ったのだろう。
今考えれば、英理ちゃんは処女じゃなかったし、僕と行為を重ねることで何かを忘れようとしていたようにも思えるんだけど、本当のことはわからない。
わかっているのは、生涯忘れられない季節は中学二年の夏休みということだ。
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